ほぼいない印象

完全にゼロとはいえないだろうけれど、まずいないな、と感じるものに「女の連続殺人犯」がある。エルロイの小説なんかに出てくるシリアルキラーなんかも、男ぱかり。シンプルなキチガイ系なら、「ミザリー」のアニーみたいな女が古今東西まあまあいるだろうけれど(最近の日本にもガチでヤバそうなのがちらほらいるけれど)、無差別連続殺人系は男の独壇場のような気がする。

調べてみると、たまに女の通り魔殺人みたいなものはあるし、外国ではシリアルキラー系も皆無ではない。それでも、殺人という行為自体、比率でいったら断然男の方が多い気がする。

たとえば、夜の盛り場で酔っ払ってとか、混み合う電車や駅でとか、そういうシチュエーションで揉め事になって殺しちゃうところまでいくのは、まず男だと思うし、女でその手の殺人事件ってほとんど聞いたことがない。最近よくある煽り運転のイザコザでも、問題を起こすのは男。女が煽り運転をして喧嘩になったとか、皆無ではないかもしれないけれど、聞いたことがない。というか車に限らず、人でもチャリでも、路上系のトラブルで女が犯人って、かなりのレア・ケースのような気がする。ま、たまにチャリのナガラ運転女が歩行者を撥ねて殺しちゃうとかはあるけれども。

もちろん、女の殺人者はいる。小説や映画やドラマなどフィクションの世界でも女の殺人者は少なくない。しかし、その動機というかきっかけとなると、ほぼほぼ愛憎というか感情に起因していて、男女間(女女間もあるかもしれない)の情愛の縺れ以外、たとえば強盗目的とか、あまり聞かない。カネ目的の場合、配偶者の保険金狙いとか、後妻業みたいな人がダンナの遺産目当てとか、そういうのはあっても、人を襲って金品をふんだくった末にぶち殺す、みたいな強盗殺人のパターンって、まずない気がする。

ただし単なる強盗なら、映画なんかで女だけの強盗グループみたいなのはふつうによくあるし、現実世界でも女の万引きや泥棒は多い。しかし、グループで強盗をやった末に殺人までやるのは、あまりなさそう。というか女の場合、愛情の縺れやカネ絡み以外の殺人だと、シンプルに女同士の喧嘩というか憎しみあった末に殺しちゃうことは、男と同様にあることはあるだろうけれど、正確な数字は知らないものの、イメージとしてその男女比には相当な差があり、結局は同性同士の喧嘩系殺人も圧倒的に男の方が多そう。

というか実際に、映画や小説みたいなフィクションではなく、現実で、少なくともここ数年の通り魔殺人とか連続殺人とかのニュースで女の犯人って記憶がない。