利便性

もちろん人によることはわかりきっているのだけれど、TVerや見逃し配信の利便性がよくわからないというか、個人的に利便性をあまり感じない。というのも、身も蓋もない言い方をしてしまうなら、地上波なんか絶対に観たいという番組がまずないし、観たい番組があれば、それはあらかじめ録画して、どのみち後からCMを切って好きな時に観るから。

そもそもテレビ番組をリアルタイムで見ることがほとんどない。なので、観そびれてしまった場合は、ネット配信より再放送をしてくれた方がありがたい。見逃し配信はタイムリミットがあるので、結局追いかけられる。録画なら、今はビデオテープの時代と違ってHDDなので、極端な話、溜めるだけ溜めて何年後という単位でも先延ばしして観られる。それにうちはレコーダーがパナソニックなので、携帯にもiPadにも「どこでもDIGA」というアプリがあって、いつでもどこでも録画したものがテレビ以外で観られる。

また、NHKのBSなんかは適度に再放送してくれるので、「ああ見逃した」と後から気づいた場合、数日程度のラグなら再放送が間に合う。ま、このへんは観ている番組のカテゴリというかジャンルにもよるのだろうけれど。地上波のドラマやバラエティなどは基本的に再放送ってないし、録画せずにテレビ受像機ではなく携帯とかネット端末で観たい人には、TVerみたいなものって便利なサービスなのだろうとは思う。

そんな自分でも唯一TVerで見る番組がある。それは太川さんのバス旅の答え合わせ。あれはTVerでたいてい毎回観ている。テレビでやるなら録画して観るけれど、ネット配信限定なので仕方ない。バス旅といえば、関係ないけれど、対決系の太川さんは、鬼ごっこEXILEの松本さん相手の時がいちばんイキイキして見える。実際、自分も対決系の中では鬼ごっこがいちばん好き。そもそも全体的にチェックポイントのミッションのダルさは共通だけれど、対鉄道は歩きが過酷すぎるうえに時間調整がちょっと露骨すぎる時があるし、陣取りとビンゴはまあまあだけれど、どこまでガチかはともかく、鬼ごっこのガキくさい駆け引きを大の大人が真面目にやっている面白さには敵わない。

あと最近はBS11でやっている「偉人・敗北からの教訓」という番組が好きで、毎週録画して観ているのだけれども、これの裏話系がオンライン限定でYouTubeBS11公式に上がっているので、ネットではこちらもよく観ている。

それはともかく、自分は、テレビで観る番組のジャンルがかなり偏っている。地上波なんて、太川さんのバス旅、警察24時系、海外の事故や犯罪をネタに高橋英樹さんなんかがワイプでワチャワチャやってるマル秘衝撃ファイル、そのへんくらいしか観ない。で、それらはリアルタイムで観ると、長すぎるうえにCMが多過ぎなので、ひとまず録画して、CMを切り落としてから、好きな時に倍速でチャッチャと観ている。というか今、特番以外で毎週観ている地上波の番組って「歴史探偵」と「アストリッドとラファエル」くらいしかないかもしれない。ただ「歴史探偵」は時々露骨な大河テコ入れ企画等(今週来週とか)があるので、そういう時はスルー。

いったん録画して後から観るのはBSでも同じ。BSでもNHKはCMが入らないし、時間的にリアルタイムで観られる場合でも、やはり録画して後から観ている。民放のBSにはCMが当然入るけれど(しかもくだらない通販と老人の生活不安を煽るモノが多く地上波以上に不快)、これも切っちゃってから好きな時に観れば何の問題もない。しかも倍速で観れば時短にもなる。日本のドラマや邦画、日本語吹き替えの映画やドラマ、そして音楽番組以外は、たいてい倍速で行ける。字幕付きの外国の映画やドラマなら、倍速でもそんなに違和感はない。紀行や歴史系の番組なんかは日本語で喋っているけれど、もともとゆったりと喋っているので、倍速にしてもそれほど気にならない。場面によってやや動きが古いモノクロのコメディ映画みたいにちょこまかするだけ。

ま、自分の場合は電車バスなど公共交通機関での移動中やコーヒーショップ等や病院の待合なんかでの時間潰しで、スマホで動画等を見る習慣がなく、そういう場面ではたいてい文庫本を読んでいるので、おそらく根本的にTVerや見逃し配信のターゲットからは外れているのだと思う。

そもそも別に忙しがり屋を気取るつもりは全くないけれど、そんなにテレビを観る時間がない。録画している洋画や海外ドラマでも気を抜くと溜まる一方で、消化に追いかけられている。