キッカケ

YouTubeを適当にザッピングするように観ていて最近、偶然すごい動画に出会ってしまった。

youtube.com/watch?v=ghKgZqywwAY
(ヘタにシェアして運営の目に止まって消されるとアレなので飛ばないリンクで)

これはチェッカーズの古いライブ映像で、すっごい昔にテレビで放送された番組なのだけれど、たぶん三十年以上ぶりに観たと思う。でも一瞬のうちにあの頃に引き戻されてしまった。

自分にとってこのライブ映像は、かなり特別。当時、放送はおそらく夜中にやっていてビデオで録画して観たように思うのだけれど(記憶は曖昧)、自分がチェッカーズに傾倒するキッカケとなった記念すべき番組だから。その前からベストテンとかでもちろん存在や曲は知っていたし、周りの女子にファンがクソ多かったし、漠然と「大人気やな」くらいには思っていたかもしれないけれど、別に好きでもなかった。その感覚が、この番組で一変した。ライブ映像を観たのはこの時が初めてだったのだけれど、一発でチェッカーズを好きになり、藤井さんのファンになり、以来今までン十年と続いている。このライブを観なかったら、どうなっていたかわからない。というのも、とくにファンではないと当然ながら知ってる曲はシングルのみに限られる。しかしこのライブの最初のへんはシングル以外の曲ばかりで、しかもそれが全部格好良い曲ばかりで、「めちゃめちゃ格好ええな」と痺れた。チェのCDもこれを観た後に初めて「Flower」を買った気がする。

このとき録画したビデオテープはいつの間にかどこかへ行ってしまったけれど、映像のイメージは鮮烈に覚えていたので、今回YouTubeのサムネでたまたまこの動画を見つけ、一曲目の「LADY-M」を観た瞬間、すぐに「ああ、あの時の番組だ」とわかった。このセトリにある曲は、もちろん全部歌詞を見ずに歌える。まあこのうちのいくつかの曲は今でも藤井さんが歌っていたりするから、全然古びていないけど。

そして以来、チビの憧れの星として藤井さんは自分の中で揺るぎなきアイコンとなり、今に至る。高校生になるとバイト代でロボットのラバーソールを買ったり、眼玉のリングを買ったり、親がアイテムの値段を知って「バカじゃないの?」と呆れるくらいまあ真似まくった(とはいえベースがベースなので現物にはほど遠かったけれど)。でもこのライブをテレビで観た数年後には、実際に女の子とチェのライブにも行った。1万人くらいのキャパの会場で男なんて十人もいなかった記憶がある。

というか、今観てもこの頃のチェは本当に格好良い。このライブの藤井さんの衣装も超格好良い。尤も厳密に言うとこの後更に格好良くなっていってGypsy Danceの頃がフェロモンだだ漏れの格好良さのピークに達するのだけれど。藤井さんも、今はすっかり角が取れて優しげで丸くなった印象があり、それはそれで大人の余裕があって格好良いのだけれど、この頃は尖りに尖りまくっていて、色男としての無双感がある。

そしてチェッカーズに関しては、別にフォローするつもりも義理もないのだけれど、テレビとかで観ているだけだと「髭と白、いるか?」と思いがちだけれど、実際にライブに行くと「要るな」と感じると思う。白はともかく、意外に思う人が多そうだけど、ライブのモクさんは何気にけっこう格好良い。それだけにあの解散後のみっともない騒動はひたすら残念だけど。

まあ、やっぱチェッカーズは七人でチェッカーズ。もうクロベエがいないし、再結成は無理というか不要。本人たちも全くその気はないだろうけれど、アブラ+フミヤのチェッズで充分。