新聞ノフシギ

新聞って考えてみると、ちょっと変わった出版物だな、と思った。というのも、まあ人それぞれだろうけれど、たいていの場合、ページ番号順に最初の1ページから最後のページに向かっては読まない。自分の場合、一面の見出しをチラッと見た後、興味が惹かれたらそのままその記事だけは読むかもしれないけれど、だいたいは当たり前のようにさっさと後ろから捲り始める。というか、初めから一面は無視してふつうに後ろから読み始めることも少なくない。そして、まず真ん中まで到達することもなく、途中で読むのをやめる。後ろから読み始めた場合は、最後にチラッと一面をチェックするくらいはするかもしれない。

なかにはもちろん、毎日きちんと一面から順番に全ページ読むという人もいるだろうけれど、自分のように基本、後ろから読む人はけっこういると思う。これが夕刊紙とかスポーツ紙とかだと、その限りではなく、一面から読んでいく人の割合はそれなりに上がりそうだけれど、ふつうの新聞は、最後のページのテレビ欄が一面になっている人が多そう。

そう考えると、後ろから読まれる出版物って新聞くらいしかなさそうな気がする。週刊誌や月刊誌など雑誌系なんかだと、まずは最も読みたい記事から、というパターンも多そうだけれど、それでもページは前から捲る。コミック誌だって、読み始める箇所はそれぞれ違っても、とりあえず前からページは捲る。その点、後ろからページを捲っていくモノなんて新聞くらいしか思い浮かばない。尤も新聞側もそういう人が多いとわかっているから、一面の次に注力する記事群はテレビ欄の裏というページに配しているのだろうけれど。

ま、だから何や? といわれたら、いやべつに、としか答えようのない、どうでもいい話なのだけれども。そもそも自分は新聞を取っていないし。