さるべーじ

ノートアプリは、2008年からEvernote を使っているみたいだけれど(古いファイルの日付に2008年7月のものがあった)、台数制限された頃から徐々に離れ、ここ数年は、アカウントとデータはそのままに、Notionに移行していた。それでとくに問題はなかったのだけれど、最近、Evernoteは無料ユーザーがバッサリと切り捨てられ、ただの保管庫としても使い物にならなくなったので(アプリを立ち上げる度に有料ユーザーになれというポップアップがウザいし、ノートブック間でノートを移動させることさえできなくなった)、とりあえずどこかにデータを移そう、と考えた(というかSNSを検索するとそういう人がたくさんいた)。

いちばん最初の選択肢は、いま使っているNotionのデータベースにインポートすること。これはNotion 公式が移行ツールを出しているので、最も簡単っぽかった。しかしなんとなく、既存のNotion のデータベースにインポートすると、ファイルは移行できても、取り込んでからの整理がちょっと面倒くさそうな気がした。というのも、自分のNotion内の異なるデータベース間でファイルを移動させた時でさえタグやら何やらゴチャゴチャしたので、外部から取り込むことには嫌な予感しかしなかった。因みにNotion内で、仮にAというデータベースにBという別の既存のデータベースを統合したい場合、移動は簡単にできるものの、タグ等がそのまま引き継がれない(方法があるのかもしれないけれどわからない)。ただこれは、どちらのデータベースのファイルにもタグが付けてある場合、両方ともいったんマルチセレクトのタグをテキストに変え、移動させてからまた一括でテキストをタグに戻すことでクリアできる。

それはともかく、いろいろとググって調べてみたところ、Evernoteからの脱出に関しては、別の良さげな方法があったので、それでやってみることにした。どのみちEvernoteからはエクスポートするだけで、データが削除されるわけではないので、結果が気に入らなかったら、また別の手段を試してみればいいだけだし。というか、もしもNotionにインポートするなら、別のワークスペースを新しく作ってそこに隔離して入れると思う。

それはともかく、今回やってみたのは、Evernote からデータをエクスポートし、Joplinというアプリにインポートするという方法。その際、データを置くのはOneDrive。とりあえずローカルでもいいけれど、クラウドの方が便利だし、手間は変わらないので、OneDriveにした。Joplinというアプリ自体は、何年か前に試しに落としていたみたいで、手元にあった。ただ、ぜんぜん触っていなかったので、バージョンがめちゃくちゃ古く、まずアップデートした。そして、データ置き場がローカルになっていて、いくつか適当なファイルが入っていたので、いったん全部消してサラにし、OneDriveで設定し直した(ウィザードに従うだけなのですごく簡単)。

joplinapp.org

しかし、最近はほとんど使っていなかったとはいえ、Evernoteに溜め込んだ干支一回り以上のデータは4桁。なのでどうなることかと思ったけれど、いざやってみたら、呆気ないくらい簡単だった。Evernoteからのエクスポートはノートブック単位なのでちょっといちいち面倒くさかったけれど、サクサク抜き出せた。そしてJoplinへのインポートも、同じ単位でひとつずつやったけれど、あっという間。Evernoteのノートブックがフォルダに置換され、ファイル内の画像とかタグとかもそのままインポートされ、しかもちゃんと作成日時でソートできて、Webクリップしたファイルの一部が細かい部分でちょっとレイアウトが崩れたりしていたけれど許容範囲で、もちろんぜんぜん全部は確認していないけれど、タグも生きていて、概ね問題なさそうだった。ま、同期にはまあまあ時間がかかったけれど、ちゃんと進行状況が表示されるので、クルクルしたまま止まってんのか? 的な心配はなかった。放っておけば、そのうち勝手に終わる。

というわけで、土曜の午後だけでサルベージ完了。ただEvernoteのデータとアカウントは、とりあえずそのまま残してある(いざとなったらNotionへ吐き出せる)。関連するモノは、デスクトップアプリだけ残し、それ以外のiPadのアプリや、各ブラウザの拡張のクリッパーも削除。Joplinに移したデータに今後追加していく予定はないけれど、閲覧するには何の問題もない(アプリの外観も同じようなものだし)。検索も一瞬だし、見た目もスッキリしていて良い。Notionを使っていなかったら、そのまま使っていたかもしれない。

今のところ、WebクリップとかするノートアプリのメインはNotion(「Save to Notion」というwebクリッパーが便利すぎて手放せない)。あと、適当な思いつきとか日記的なこととかテキストベースのメモ類を記しているのは、iCloudにデータを置いているObsidian。

obsidian.md

自分の使い方ならこのふたつのアプリでたいていはなんとかなる。因みに、Evernoteの中身をObsidianに移行させる気はなかった。Obsidianの中にはデイリーノートしかないし、iCloudではAndroidからアクセスできない。

ただ、ここの下書きとかをしているのは、NotionでもObsidian でもなく、Standard Notesというアプリ。

standardnotes.com

このアプリは各OSにアプリがあるし、同期もスムーズだし、ブラウザでも書けるし、テキストオンリーなら今のところベスト。プレーンテキストなのでどこかから適当にコピーしてきてペーストしても余計な装飾は削ぎ落とされるし、使いやすい。ちゃんとしたメールを書かなければならない時なんかの下書きにも使っている。

それにしても、2008年から使っているアプリというかWebサービスって、Evernoteの他に何かあるか? というくらいちょっと思いつかない。パッと浮かぶのは、アプリだとブラウザのFirefoxSafari、サービスだとGメールとかくらいかも。Gメールって確か最初の頃は招待制で、しかし自分はなぜかすごい初期から、誰かに招待されたわけでもなくGoogleのアカウントを持っていて、メールが始まってすぐ何個か招待枠が貰えたから、当時は珍しかったこともあって、女の子たちに「Googleのメアド要らん?」とか言って配った記憶がある。いちばん最初に作ったアドレスは二軍扱いで維持しているけれど、今では絶対取れそうにない文字列。