小さなテレヴィ

最近、実家の親たちの寝ている部屋の小さなテレビが壊れたというので、母ちゃんを連れて買いに行った。「面倒くさいから通販にしろ」と言ったら、ネットで見てもよくわからんだの、実機を見て選びたいだの、でも大きいものはいらないだの、と煩く、「じゃあ勝手に行け」と言ったら「買っても重くて持って帰ってこれん」とかごちゃごちゃ言うので、家からいちばん近いヤマダへ行った。自分で買うならヨドかビックでポイントを貯めたいけれど、連れて行くのは面倒くさいし、支払いは親でポイントは自分のカードにつけるとしても、どうせたいした値段でもないからいくらもポイントはつかないし(とはいえ3万なら3千、2万でも2千付くので迷ったけれど)、まあ面倒くさいので簡単に行けるヤマダにした。ヤマダも一応はポイントカードがあるけれど、ほとんど行かないので、ぜんぜんポイントが貯まっていない。

しかし、かなり久しぶりにテレビの売り場をちゃんと見たけれど、今どきは小さいサイズってほんとうに選択肢がない。ぶっちゃけ「ただ映ればいい」というだけなので、サイズも機能も最低限でいいのに、ざっと売り場を見たところ体感的に32インチがいちばん小さい感じで、それ以下はテレビ扱いすらされていない感じ。まあそれでもめちゃくちゃ肩身が狭そうな品揃えの中に、二万いくらかくらいで19インチのシャープがあったので、それを買った(というか親が買っていた)。ただ、どう考えても割高だと思った。もうちょっと出せば型落ちの32型とか余裕で買えてしまう。しかしかといって大きいものは設置できるスペースがないらしいので、仕方なかった。

それにしても、ブルーレイレコーダーの時も思ったけれど、壊れたから買い替える家電は、ほんとうに何の感動もない。しかも今回は自分のものではないことに加えて、何の捻りもない、ただ単に地上波が映るだけの小型テレビ。BSにも繋がないし、ネットにも繋がないし、ゲーム機もレコーダーも接続しない。持って帰ってきて箱から出し、アンテナ線を繋いで、コンセントにプラグを挿して、スイッチをオンにしてチャンネルを自動でセットさせれば、それで設置完了。

自分でテレビを買う場合、今回みたいに小さいものではなく、大物の場合はどこの量販店で買うにせよカードは使わず現金。カードではなく現金で交渉したほうが大幅値下げが期待できる。なので、大物の時はとりあえず下見に行き、だいたいの価格を把握して、後日、それなりに現金を用意して買いに行く。あっち見てこっち見て、は、下見の段階では一応、値段を聞いたりその価格を記した名刺をもらったりするけれど、「買う」日は決め打ち。しかも、名刺を持っていって店員さんを呼んでもらうと、「戻ってきてくれた」みたいに、けっこう喜んでもらえたりする。店員さん曰く、名刺に価格を書いて渡すとそれを使って他店で交渉する人が多く、あまり戻っては来ないらしい。自分は、価格は比べるけれど、いろんな店を回るときに「〇〇はコレをいくらにするって言ってたよ」とか言って探りは入れるけれども、それ以上の具体的な駆け引きはしない。というかそういう駆け引きをすると、「見積りか何かありますか?」みたいに訊かれるので、そこで名刺を見せるとか、単にそこまでするのが面倒くさいだけだけれど。

因みに自分が買うとなった段階で、価格交渉する時は「ねえねえ」と名刺をくれた人や売り場にいる店員さんに、目的の機器を示して単刀直入に「現金で今日払うっていったらこの表示価格からいくら引けます?」から始まる。そして最終目標は精算時にカウンターでもう一押しダメモトで「この○○万9800円って、9800が付いていると数字として美しくないですよね? 取っ払ったほうがスッキリして美しくないですか?」みたいに言う。すると「そうですね、取っちゃいましょうか」という返事が返ってきたりする。そもそも、下見ではなく、買うつもりで店へ行って店員さんを捕まえた時点で、最終価格がいくらでもその店で買うことは決めているので、値引き交渉はただのゲーム。交渉して引いてもらえたらラッキー、 ダメならそれだけのこと。というかテレビみたいな高価なモノは、たいてい型落ちというか、新製品が出たけれど旧モデルがまだ店頭に残っている、みたいな微妙な時期を狙うので、店側としても在庫整理というか叩き売りの感覚っぽく、それと自分の思惑が一致するだけっぽい。

あと、テレビに限らず電化製品全般にいえることだけれども、いくら安くても、アマゾンのマケプレとかでは買わない。価格コムで最安値とかも狙わない。そのへん自分はチキンなので、電化製品は大手量販店でしか買わない。結果的に他でもっと安く売っていたとしても、それは仕方ないと諦める。だいたいアマゾンでも、電化製品に限らずアマゾン発送の商品しか買わない。出荷元がアマゾンでも、販売がアマゾンではない場合が時々あるけれど、そういう商品を買うときは販売元が名前の通っているメーカーの時に限る。パソコンの周辺機器系だとエレコムとかアンカーとか、スマホケースだとシュピゲンとか、そのへんなどは販売がそれぞれのブランドだけれど発送はアマゾンで、そういうパターンの時は買う。

要は、買った後の、不良品だった場合とか、変な支払いとか、無用な揉め事を可能な限り回避したいだけ。相手が大手なら、その手のトラブルはたいてい避けられる。そういう意味で、多少の割高は安心料と割り切る。

ところで。
今日、12月8日という日は、なかなかいろいろ忙しい日という印象が強い。お釈迦さまが悟りを開き、ジム・モリソンが生まれ、ジョン・レノンが撃たれ、太平洋戦争が始まった。