読めぬ

自分の書いた文字が汚すぎて、後から(これ、なんて書いてあるんや?)と自分で書いておいてそこに書かれている自分の字が読めないことが、多々ある。

たいていのそういう殴り書き系のメモみたいなものは読書記録的なものが多く、後からコンピュータで清書というか、読書メモみたいなものとしてアプリ(Standard Notes)に置くのだけれど、そのタイプしていく際に、判読不能の文字列に出会う。ただこのメモはネット上などで誰かに見せるようなアウトプットではなく、あくまでも自分しか読まないもの。だから著作権とか完全無視の引用もクソもない「一文まるっと丸写し」みたいなものも少なくない。というか別にどこかで発表するような代物でもないから、個人的には教科書や参考書の覚えておきたい部分を抜き出して書き写す感覚で、こういうことは、小説ではない本を読むときに、ときどきやる。

ちなみにそういう時に使うノートというか紙は、たいていリーガルパッド。そのページに、気になった箇所をひたすら書き出していく。自分の本なら付箋を貼ったり線を引いたりもできるけれど、たとえば図書館で借りた本は一切そういうことができないし、自分の本でも綺麗なままにしておきたい場合は、付箋はともかくとしても線を引くことは躊躇われ、読みながらメモを取っていくしかない。すると必然的にかなり乱雑な書き方になり、結果として後から読めない文章が出てくる。

で、読めない文字にぶつかった時、本が手元にあれば、その文章のページを探して、見つけたら丁寧な字で訂正する。しかし元が図書館の本で、もう返却してしまって手元にない場合などは、仕方ないので、その読めない文字の前後の流れから推察して、それらしい言葉を探す。まあ、結局はどうにかこうにか最終的には無理やり読んで判明させるのだけれど、時間の無駄といえば無駄。なので最近は、ちょっと長めで書き写すのが面倒そうな場合は、携帯でそのページを写真に撮ってしまう。そしてそれを文字化して、必要な部分だけをコピペしてしまう。これは楽チンだし、カメラのこの機能の精度は、相手が本の活字の場合、相当高い。ほぼ問題なく文字化可能。

とはいえ、短いセンテンスでいちいち写真に撮るのは逆に面倒臭いし、ちゃっちゃと書いた方が速い。そして、そのように書かれた文が後から判読不能に陥りやすい。

まあゆっくり読みながら、ちゃんとしたノートにゆっくりと丁寧に書き写すなら問題は何もなさそうだけれど、自分の性格的にそれは無理。というか、最初からリーガルパッドを使っている時点で、走り書きしかするつもりがない。で、コンピュータでアプリのページに書き写したら、そのリーガルパッドのメモはもう用無しなので、ビリっと破いて、くしゃくしゃと丸めて、ゴミ箱へポイ。

後から利用するかもしれないメモ類は、やはりデジタル化してコンピュータに入れてしまった方がいい。検索で簡単に引っ張り出すことができるから。