Second shot

前回からキッチリ四週間後、二回目のワクチン接種に行ってきた。この一ヶ月の間にモデルナ製のワクチンに関しては異物混入とか亡くなった人がいるとかいろいろマイナスの話題があったけれど、確認すると問題の発覚したロットではなかったし(ただ同じ工場で作っている以上、ロット番号が違うから安全が担保されているというより、たまたま自分の打ったロットは発覚していないだけのような気がしないでもない)、副反応も特になかったし、一回目を済ませた以上、二回目を打たないという選択肢はないので、打ってきた。

当日。

いちおうこの日は飲み物というとアクエリアスのゼロばかり午前中から飲み続けて夕方の本番に臨んだ。そして時間通りに会場へ行くと、一ヶ月前の一回目と全く同じパターンで何の問題もなく、スムーズに接種を終えて帰宅。着いてすぐ熱を測ると36.7度。会場では36.5度だったので、まあ誤差。で、この後辛くなると嫌だったので、先にさっとシャワーを浴びてサッパリし、帰り道で買ってきたほっともっとの弁当で夕食。もちろん何の問題もなく完食。その後、テレビで録画してあった映画をダラダラと観始めたのだけれど、なんかこの時点でもう前回以上に怠くなってきて、眠気も襲ってきた。しかも、打った箇所がやたら痛い。前回より早く痛みだした感じ。そうしてしばらくそのまま半分寝ながらテレビを見ていて、試しに体温を測ってみると37.2度。地味に上がってるな、とは思ったけれど、別にぜんぜん気分は悪くなかった。頭痛や吐き気もなかった。ただ、前回と違って腰とか背中とか節々がなんか痛くなってきていた。耐えられないほどのことはなかったけれど、やたら痛く、ずっと続いていた。そして、寝る前に念のために体温を測ったのだけれど、そうしたら薬も飲んでいないのに36.8度に下がっていた。ただ全身の倦怠感は明らかに前回以上だったので、コンピュータを触ったり本を読んだりという気には全くならなかったし、眠気も強かったので、早々に寝た。

そして翌日。

朝、起きると、腕がかなり痛かった。しかし節々や腰の痛みはいくぶん楽になっていた。気分もそんなに悪くはなく、体温を測ると36.6度と平熱。ただ猛烈に怠くて仕方なかった。全身が倦怠感に包まれていて、とにかく体を動かすことが億劫でたまらなかった。うまく説明できないけれど、熱はなくても、なんか体が変な感じだった。まるで地球の重力が強まったみたいに体が重かった。それでも発熱しているわけではなかったし、腕とかの痛みもそれほど深刻ではなかったので、薬は何も飲まず、やはりアクエリのゼロばかりガブ飲みしながら、ゴロゴロしていた。そして前回同様、なぜかやたらと腹が減った。

結局、接種翌日は壮絶な倦怠感以外にはとくに何もなく終わり、翌々日(つまり今日)もダラダラと過ごしながら、たいした山もなく、まる二日が過ぎた。おそらくもう何もなさそう。夕飯は歩いていける範囲に吉牛があるので牛丼を買ってきて食った。

まあ、こうしてなんとか二回の接種を済ませてみれば、少なくともビビっていた副反応に関しては、たぶんぜんぜん軽い方で終わったっぽい。実際、メディア越しだとモデルナを打った人は漏れなく高熱やら何やら熾烈な副反応が出るイメージになっているけれど、周りのモデルナ接種済の人に聞くと「べつに大したことなかったぞ」と言いながら今回の自分程度で済んでいる人も珍しくはない。もちろん39.0度オーバーとか出した人もいるけれど、ほんとうに個人差というか個体差がありそう。こんな自分でも、発熱がなかっただけで、2回目の倦怠感はかなりのものだった。正直、接種から48時間以上が経っている今でも、まだ体の怠さは抜けきっておらず、なんかかったるい。注射を打った箇所を中心に腕もまだかなり痛い。吉牛へ行って帰ってくるだけでもなんかやたら疲れた。

しかしまあ漸く2回目の接種が終わったそばから、3回目のブースター接種だの、ワクチンが効かない変異種が出ただの、もういい加減にしてくれ、という感じはある。ただ、個人的には、率先して打ちたいというよりは、打たなあかんやろな、という感じで、この先、何か不都合があったとしても、現時点で打てるなら打つしかないわな、と納得している。だからといって、打たない人をどうこう言うつもりはない。打つ打たないは自由だし、差別もあってはいけない。打っても打たなくても、感染を拡大させるような身勝手な行動をしないならいい。

それでも、ワクチンパスポートなんていくらその名称を小賢しく弄ろうが、そんなアホの免罪符のようなものを政府が出して愚民の行動制限を緩和させるとかに関しては、バカじゃないのか、としか思わない。接種証明の提示を当分の間、大規模イベント等の参加の条件にするくらいは、仕方ないかもしれない。しかし、証明を提示することで店で割引を受けるとか、旅行代金を引くとか、そういう使い方は、GOTOのようにコジキが湧くだけだからやめた方がいい。せっかくワクチンを打って防御を固めたのだから、できるだけ暫くは大人しくしていた方が無難なのに、尻を引っ叩いて掻き混ぜてどうするの? と。連中の頭の中にはいつまで経っても「旅行」と「飲食」しかなくて、相変わらず国民は、鼻先に人参をぶら下げておけば喜ぶ馬のような、よっぽどのバカだと思われている。旅行も外食も、無理やり強行するキャンペーンみたいなもので別に政府が補助しなくても、感染が落ち着けば、人々は勝手に出歩く。寧ろこの瀬戸際の大事な時にこそ無駄に出歩く連中を家から出さない策を講じてもらいたいところなのに、そういう連中を焚き付けてどうするの? と。ワクチンを打ったことでもう感染しないと勘違いして無双感を漂わせながらマスクを外して好き勝手に動き回る連中のそばになんか行きたくない。政府のコロナ対策は、隙あらば大衆の気持ちを緩めよう緩めようとしてくるからタチが悪い。というかワクチンを打てばその接種証明で自由になりますよ、なんて雰囲気を広めるから、世の中が緩む。一体何度同じことを繰り返せば気が済むのか。ワクチンなんか、感染した時に「重篤化しないかもね」程度の個人的な代物なのに、「打ったら自由」感で接種を扇動するのは無責任すぎる。いくら接種済みでも、どのみちマスクは外せないし、当分はグチャグチャの人混みの中なんか行く気は無い。緊急事態宣言を出しながら、野戦病院を運用しながら、ワクチン打ったら自由に旅行して自由に呑み歩いていい、なんて上手くいくと本気で思っているのだろうか。

そもそも今、ルールを破っている連中に対して何もせず放置してるくせに、ワクチン打ったくらいで、政府から移動の許可なんか貰いたくない。これまで散々勝手にやらせてきたくせに、なぜ今更コントロールされなければならないのか。これまでどうり、基本的には控えめに過ごすし、移動しなければならない用事があれば移動する。お上の指図なんぞ受けない。

どのみち自分は少なくとも抗体できるといわれているこの先の二週間は、これまで以上に用心して暮らすつもり。せっかくワクチンを打ったのに、自分の中に抗体ができる前にコロ助に捕まるなんて、馬鹿馬鹿しい事態は避けたい。ただ、罹りたいと思って罹る人などいないように、どれだけ個人で感染対策をしていようと、罹る時は罹ってしまうのだろうけれど。感染対策なんてこんな風にいうと身も蓋も無いかもしれないけれど、結局のところ、コロ助を持ってる奴を避けるしかない。

ただまあ今は、とりあえず2回のワクチン接種が終わって、気分的にスッキリした。これで新コロの猛威に対して安心できるというより、これでもうワクチン絡みの話題で世間からぐちゃぐちゃ言われなくて済む、という解放感の方が大きい。