永遠の憧れ

途轍もなくどうでもいい話なのだけれども。

ここ何年も、他人との何気ない雑談の中に於ける「好きな女優とかおる?」という質問には、不変の解答がある。それは栗山千明さん。もう文句なし、ぶっちぎりでお気に入り。たとえ、何かのニュースに出た時なんかに、お直しがどうだの、エラどこ行っただの、と叩かれようとも、全く揺らぐことはない。そして黒栗か白栗か、どちらが好みかと問われれば、迷うことなく白栗。三十路ど真ん中の女優にこんなことを言っていいのかわからないけれど、とにかくかわいい。ただ、敢えて希望を出すなら、大きなお世話だろうけれど、もう少し太って欲しい。あまりに美への意識が高すぎるからか、ちょっと細すぎる。そして女優としては、正直、そんなに役の幅の広い人ではないような気はするけれど、遺留捜査の神崎みたいな役をやらせたら右に出る者はいないと思う。また、単なる贔屓目かもしれないけれど、たとえばハリウッドで何かのプレミアとかあったときに、日本代表の女優として着物を着てレセプションに出るような仕事があれば、これほどハマる女優もいないと思う。

それはともかく。

しかし「永遠の憧れ」を訊かれると、ちょっと事情が変わる。何せ栗山さんは歳下だし、好きになったのは彼女がアラサーという大人になってからで、ぶっちゃけ若い頃はとくに好きでもなかったので、「永遠の憧れ」の対象とは言いにくい。なので、「永遠の憧れ」の場合は解答が変わってくる。しかしこの「永遠の憧れ」も、対象は女優なのだけれども、もう何年も、というかへたすると何十年単位で変わっていない。

ただ、この対象は、ひとりに絞りきれない。正直、ほぼほぼ同率一位でふたりいる。それでも心を鬼にしてランク付けするなら、トップは若村麻由美さん、ほとんど差がなく麻生祐未さんが続く。

このふたりに関しては、たぶん自分が十代後半とか二十代前半とかの頃から強烈に憧れている。そしてこのふたりがすごいのは、私生活がほとんど見えず、ミステリアスで、それでいて漏れ出た数少ない男関係はかなりアレで、しかし今はいちおう独り身で、五十代真っ只中でありながら壮絶なまでに美しいこと。しかもこの三十年くらいずっとスペシャル級の美貌を第一線で維持していて、劣化知らず。

まさに女優は化け物(←最大級に褒めている)を体現しているところが素晴らしい。

まあ、ここまでくると、たぶんこのふたりには、よほどのことがない限り死ぬまで憧れ続けると思う。それも、実際に会うこともなく、画面越しに、一方的に。ふつうに考えたら、我ながらなかなかキモい。