べつに努力なんかしてないし

世界では相変わらず新コロが猛威を振るっているのに、なぜか日本はすっかり収束モード。そして第6波がどうこうといいつつ、気持ちや行動は緩和ムード。それが良いのか悪いのかは知らないけれど、日本と諸外国との感染状況の違いの理由として、いろいろな数字がそうとう減っているのに日本人は相変わらずマスクを外さず、手洗い・うがいを怠らず、手指のアルコール消毒をちゃんとやっている、というものがあって、その程度の感染対策を「頑張っている」とか感染防止のために「努力している」とか、そういう表現をよく聞く。

しかし個人的には、頑張っているというほど大層なことなんて何もしていないし、べつに努力なんかしてないし、と思う。だいたい、密を避けるとか、マスク、手洗いやうがい、アルコール消毒程度の感染対策に、頑張るような要素なんかないし、初期でも感染爆発していた第5波の最中でも、みんなそれなりにやっていた。人々の中に僅かに変化したことがあったとしたら、第5波では多くの人がマスクを不織布にしたくらいで、このところの急激な収束感も、勝手にコロナの方の何かが変わったとしか思えない。また、どこかへ出かける際の免罪符のような台詞として「我慢の限界」とか言うけれど、自分的にはウイルスが猛威を振るっている真っ最中にわざわざリスクの高い場所へ出かけようなんて思わないから、我慢もクソもない。どのみちどうしても行かなければならない場所や用事がある場合は、ビビりながらでも出かけるから我慢なんてしない。

というか真夏ならともかく、ここまで冷えてくるとマスクの装着なんか苦ではないし、もともと日本人は、寒くなってくると多くの人がマスクピープルだった。飛行機や電車に乗るときにマスクをつけることもとくに珍しい光景ではなかった。手洗いやうがいも、外から帰ってくればやっていただろうし、店などに入る際の手指のアルコール消毒の徹底はコロナ禍発祥だろうけれど、もう慣れたというかべつに抵抗はなく、寧ろ当たり前のこととなっていて、どこかに出入りする際のルーチンにすっかり組み込まれている。

なので、感染予防を「頑張っている」とか感染防止のために「努力している」とか言われても、どうもしっくりこない。個人単位の感染対策なんか、べつに大したことをしているわけでもないのだから、頑張りも努力もとくに必要ない。とはいえ、暑い時期のマスクだけは超絶的に鬱陶しいので、装着には努力と忍耐が必要かもしれない。それでも、冷えてくればマスクなんて気にならないどころか寧ろ着けたいし、手洗い・うがいとか手指の消毒なんて、コロナ関係なく今後も続ければいいんじゃないの? とさえ思う。

それでもまあ、マスクに関しては、そろそろオサレ系の布やウレタンに戻してええか? とは思うけれど。ただ最近は不織布でも黒やグレーがあるし、KF94系など、まあまあダサくないのが増えてきたし、実際すでにそのへんのマスクをけっこう持っているので、暑くなるまでは別にこのままでいいけれども。というか今いきなり「もうマスクは要らんぞ」と言われても、在庫をかなり抱えてしまっているから、それはそれでちょっと困る。春の花粉対策だけではとうてい使い切れない。