食わず嫌い→アッサリ乗り換え

このところずっと自分の中でボールペンは油性ならアクロボール、ゲルならエナージェルが定番で、他のものは殆ど使っていなかった。なかでもエナージェルはインフリーが出て以来、ブルーブラックとターコイズを気に入って愛用しまくっている。

しかし先日、人から「消せるボールペンは使わないの?」と聞かれ、これまで一度も使いたいと思ったことすらなかったし、消すならわざわざボールペンじゃなくてもシャープペンとか鉛筆で良くね?という考えなので、「嫌いなわけではないけど使ったことないな」と答えた。

で、その時は「ふーん」という返事が返ってきてその話は終わりだったのだけれど、なんとなく「消せるボールペンってどんなものがあるのかな?」とちょっとした興味が湧いて、暇な時にネットで調べてみた。とりあえずパイロットから「フリクションボール」という有名なペンが出ていることは知識として知っていたので、サイトを見てみたら、想像以上にいろいろな色や軸が出ていて意外だった。色なんて正直「黒、赤、青、緑」くらいしかないだろうと勝手に思っていたので、ブルーブラックがあるのを発見した時はかなり惹かれた。もちろん店に行けば立派な専用の什器で大々的に売られているし、存在は知っていたけれど、興味がないので視界には入っていても意識には全く入ってきていなかった。

そこで、後日、試しに買いに行った。キャップ式のスタンダードなやつは軸のデザインがダサすぎる上にブルーブラックがないので、ノック式のやつを入手した。そして書いてみたら、あまりの書き味の良さに驚いた。完全に食わず嫌いだった。しかも、付属のケツのゴムで擦ると思っていた以上に書いたものがちゃんと消えて、これも予想外のことだった。また、乾くのも早くて(手帳等に書き込む用途の場合、速乾性は重視ポイント)、その点も気に入った。

というわけで、トラベラーズノートのペンホルダーに挿して持ち歩くペンをエナージェルのブルーブラックからフリクションボールのブルーブラックにさっさと乗り換えた。月間ブロックの途中で変えたのだけれど、メーカーは違うものの同じゲル系のBBなので色みに特に違いがなく、ページを見渡しても途中からペンを変えた違和感はない。

これまでは「書き損じたら線でぐちゃぐちゃと消すのも味だろう」と思っていたのだけれど、「消せるなら消せた方が見た目はスッキリするな」と感覚があっさりと変わってしまった。我ながらあまりにも節操のない転換だけれど、事実だから仕方ない。ただ、癖というのは簡単には抜けないもので、今でも書き損じるとつい反射的にぐちゃぐちゃと消してしまって、(あ、消せるんだった)と気付いては改めてケツのゴムで消して書き直す、ということを繰り返している。

とはいえアクロボールもエナージェルも好きなので使い続けているし、感覚としてはそれら定番にフリクションボールが加わった、という感じ。