やっぱり、やるもんじゃないな

とつくづく思ったのが、実名でのSNS。著名人ならともかく一般人にはリスクがありすぎる。ふだん身内に近いくらいの狭い範囲で細々とチンケな自慢話をしてマウントの取り合いをしているくらいならいいかもしれないけれど、いざ何か起きると、たちまち厄介で面倒臭いことになる。

というのも、今回コロナをワイハから持ち込んだといわれているおじさん(尤も個人的には出国した時点で既に感染していただろう、と思っているけれど)、SNSを実名でやっていたものだからあっさりと掘られてしまった。せめて仮名であれば突き止められなかったかもしれないけれど、ご丁寧に顔まで晒しての実名だからどうしようもない。もちろんこの人達だって好きで感染して広めたわけではないのだから、責めるのは酷だし、吊し上げはかわいそう。寧ろ、中途半端に隠すからこそ、興味を持たれて探られてしまうわけだから、身バレしない程度に情報を出さなかったお上のやり方が拙かった。みんな不安になっている状況で、下手に隠すと余計に暴かれることはわかりきっていることなのだから、感染者の生活圏等は隠蔽すべきではなかった。こういう場合、どこらへんに住んでいる人なのかは知りたくても、どこの誰かまでの情報なんて本来は別に必要ない。どうせ付き合いのある人たちはわかっている。そして、SNSなんてさっさと消せばいいのに、と思うのだけれど、たぶん夫婦で隔離病棟に入っていて(当然どこの病院かもバレている)ネットなんかやれないのかもしれない。

しかし、いつも見ているハワイのニュースサイトの記事では、たぶんこれが個人特定のきっかけだと思うけれど、日本国内の報道と違って名前がサクッと公表されてしまっていた。正直、それもどうかと思うけれど、逆に考えると、日本国内にウイルスを持ち込んだ外国人がいたら、仮にその人の母国では姓名等が非公表だったとしても、日本国内向けのメディアでは名前くらいあっさりと出してしまいそうな気はする。

いずれにしても、実名でSNSなんかやっていなければ、具体的な住所まで出たわけではなかったし、名前もアルファベット表記で日本語の漢字ではなかったし、どのみち交友関係のある人たちの間ではとっくにバレていただろうから、おそらくそこで食い止められたと思う。しかし実名のSNSが、その情報統制の堰を決壊させてしまった。

それにしても、流石にここまで感染が広がってくると、ばあちゃんが入院している病院の雰囲気も変わってきた。職員は全員ガッツリとマスクしているし、面会のうちらにも院内では常にマスクを付けているように要請された。確かに外から持ち込まれたら大変だから仕方ない。

しかしこういうかなりシリアスな状況になってくると、いろいろと生活に支障が出てくる。レベルの低い話なのだけれど、たとえば、そろそろ美容室で髪を切りたいのだけれど、店が中国人観光客共も闊歩している繁華街にあるので、ちょっと今は行きたくない。あと、どこか旅行へ行くのも、本来なら春休み前は安くて空いているのでワイハやグアムに行くのにちょうどいいのだけれど、その気にはなれない。ま、仮に感染しても死ぬことはないだろう、とは思っているけれど、ウイルスに関して本当のことというか、実際のところどうなのか、という点がいまいちわからないので、不安は消えない。ぶっちゃけ感染したらどれくらい重篤化してしまうのか具体的にイメージできないから怖い。正しく怖れろ、みたいに言われても正体がはっきりしない相手にそう割り切って対処するのはけっこう難しい。だから少なくとも今の時点では、余計なことはしないほうが無難だと感じる。エレベーターのボタンを押すときなどでも、無意識のうちに鍵とかを使って直接触らないようにしている。

本当は山の中に小屋を建てて本を読んだり絵を描いたりして過ごせたら最もリスクが少ないだろうな、とは思う。ただ、仙人でない限り完全に他人と触れ合わずに生きていくことは不可能で、腹が減れば山を下りて買い物にも行かなければならないだろうから、里のスーパーにキャリアがいたら、やはり感染のリスクは避けられない。

要するに、完全に安全な逃げ場なんて、たぶんもうどこにもない。それでもここまでになる前に、もう手遅れだけれど、ロシアや北朝鮮みたいに、とりあえずさっさと中国人の入国を拒否しておけば、感染拡大はまだ防げたような気はする。ハワイなんかもう中国人は入れないらしいし。もともと日本は島国なのだから地続きのロシアや北朝鮮より国境を閉じるのは簡単なはずなのに、大きく股を開いたまま「次のフェーズ」とかカッコいい言葉を使われても、残念ながら不安な人々の気持には全く響かない。

それにしても大の大人たちが「外から帰ったら手洗いと嗽をしっかりやりましょう」なんて幼稚園で言われるようなことを盛んに指導されている状況はなんか笑える。