さっさと

終わってというか、過ぎ去って欲しいゴールデンウィーク。「10連休」だの「平成最後の〜」だの、うるさい。個人的に10連休ではないし、平成が終わろうが令和が始まろうがとくに感慨もない。もっといえば、天皇の即位も四月一日にやってしまっておいたほうが、ちょうど年度替わりだし、いろいろと面倒くさくなかったはずなのに、と思っている。ま、五月一日は大安で、四月一日だと受死日なので、そのへんを考慮したのかもしれず、即位の礼自体を軽んじているわけではないので、五月一日なら五月一日で文句なんか何もない(あろうはずがない)のだけれど、それに乗じてやたらと休みを作ってだらだらとくっつけたことが、恩着せがましくて鬱陶しい。祭日なんて、去年刷られたカレンダーに五月一日だけを追加すれば充分だった。

とにかく、なんかやたらと「10連休」だと騒いでいるけれど、(大多数の人々が)一斉に休みになったら、どこへ行っても混み合うだけだし、行楽関連は何もかもが割高なボッタクリ価格になって、結局どこへも行けないし、行きたくなくなる。せいぜい日帰りとか一泊や二泊程度の旅行なら10連休も必要ない。

そもそも、世間の人は今回の10連休をそんなに喜んでいるのか、かなり疑問。動かせる祭日を月曜にずらして土日にくっつけたり、基本的に政府は妙に「連休」を作ることに躍起になっているみたいだけれど、一般人的には、むしろ週の中ほどにボコッと祭日があったほうが嬉しくないか? と。というか、この前の年末年始だって9連休の人は多かっただろうし、個人的には6泊8日とか7泊9日とかでワイハへ行ったりしているので、冷静になってみればそんなに大騒ぎすることでもない。だいたい、きっちり10連休が取れるのって、役場とか大きな工場とかそういうところくらいじゃないの? という気がする。せっせと旗を振って世間を煽っているマスコミの人たちとか観光地関連の人たちとかだって休みじゃないだろうし。

いずれにしても「休みだから遊びに行こう」的な見えない圧力がウザいし、旅行くらい自分の好きな時に好きなように行くから、お上には放っておいてもらいたいし、これから更に五月蝿くなりそうなこの先二週間、はやく過ぎ去って欲しい。

ま、白昼堂々、何の罪もない人を車で何人も撥ね飛ばし、そのうちの二人は轢き殺してしまったジジイが「さん」付けで報道されるような美しい国は、庶民が連休なんてどうでもいいことに踊らされているその裏で着々と、「令和」の世でも、ますますその美しさを増していくことだけは確実。すべてのベースに、「平等」は無理にしても「公平」感がない限り、世の中をすっぽりと被っている漠然とした不信感は無くならず、小手先で何をやっても無駄で、未来は明るく照らされない。