弊害

地味にじわじわと痩せていくのはいいことなのだけれど、ちょっと困ったことというか、微妙な弊害もある。それは何気に指も痩せてしまい、手持ちの指輪がけっこう軒並みユルユルになってしまうこと。高くないモノならまだ諦めもつくのだけれど、クロムハーツ(といっても持ってるのは低価格帯のモノだけど)となると、流石にサイズ調整したくなる。でも、そんなことできるかどうかわからないし、また太るかもしれないし、結局、フリーサイズの細いモノと一緒に重ねづけして、なんとかするのが無難。ゴツい指輪を抑える場合は細いリング、そんなにゴツくない場合は同じくらいの幅のリングだとバランスがいい。

ググるとよく出てくる100均パーツでなんとかする方法は、クロムハーツではないモノで試してみたけれど、正直、あまりうまくいかなかった。試したのは、靴擦れ防止の透明のシリコンパッドみたいなモノを指輪の内側に貼り付けて隙間を埋める方法。この方法は、うまくカットできて、カレッジリングみたいに大きい面がある指輪ならその部分の内側に貼り付けて、着けてしまえばまあなんとかなる。しかし、外す時にたいてい剥がれてしまう。

なので、ブカブカ指輪は、余計なことをせずに、とりあえず上から別の指輪で抑える感じの重ねづけが、いちばん楽だと思う。たいていこれでなんとかなる。自分的にその際のオススメは寺とか神社とかでよく売っているお守り指輪。あれはたいていフリーサイズで細いし、そんなに高くないので、いい具合に使える。100均のモノでもいいけれど、どうせならお守りの方がありがたみがありそう。使い方としては不純かもしれないけれど、困っている人を助けるという意味で、神さまや仏さまも許してくれると思う。というか、たまたまかもしれないけれど、自分の行動範囲にある100均(DとS)ではフリーサイズの指輪をぜんぜん見ない。

重ねづけが嫌な場合は、薬指や中指でユルユルになってしまったら人差し指につける、という手段もないことはない。自分は基本的に、小指用は小指専用だけれど、その他の指輪は右手の中指か薬指につける。なので、その二本よりは人差し指のほうが若干太いので、そちらにつけると、それでも余裕はあるけれど中指や薬指よりはマシ、という感じにはなる(ただ個人的に人差し指に指輪をつけるのはあまり好きではない)。あと、たいていは微妙に利き手の指の方が僅かでも太いだろうから、たとえば右利きの人で左手の指にいつもつけている指輪が少し緩くなったら、右手につけるとマシかもしれない。

ちなみにシルバーのアクセサリーは、使わない時、綺麗に磨いた後にジップロックに入れて空気を抜いておくと、絶対ではないけれど、そのまま置いておくよりはぜんぜん黒くならない。自分はリングもネックレスもブレスレットも、全部一緒にジップロックに入れている。個別の方がいいのだろうけれど、面倒くさい。

痩せるといえば。
知り合いで糖尿の人がいて、週に一回、腹に自分で注射を打っているらしいのだけれど、そのお薬にダイエット効果があるらしい。これにはちゃんと医学的エビデンスがあって、その注射を始めてから、ほんとうにじわじわと確実に体重が落ちているらしい。羨ましい。

週に一回腹に注射打つだけで痩せるなんて楽だし、夢のよう。しかし、当然医者の診断と処方箋がいるので、自分なんかは頼んでも出してくれそうにない(主治医と話したらその薬は美容整形の医者が確保しまくっているらしい)。病気をして以来、定期的に血液検査はしているけれど、血糖値は全く問題なく、「糖尿の心配は全くないよ」と主治医にも太鼓判を押されている。自分は下戸で甘い物が好きなので、糖尿病にだけはなりたくない。アイス、ケーキ、チョコレートなど大好きなので、制限かけられると辛すぎる(なのでなかなか簡単には痩せない)。

しかし、わずかに残っているガリガリだった十代の頃の写真を見ていたら、当時は女の子と革ジャンとかシェアして着ていたな、とほんの少しだけ懐かしく思い出した。初めて買ったショットのライダースなんて、二人で着回していたけれど、だんだんこっちがデブってきて、結局キツくなって、あげてしまった。なので今持っているのは二代目。そんなことを考えていたらふと、あの革ジャンは今もどこかで健在なのだろうか、と思ってしまった。

というか、ショットの革って今いくらくらいするんだろう? とネットで調べてみたら、買えんわ、と吹いた。ショットは革ジャン二着(ライダースとフライト)とピーコがあるけれど、たぶん一生着る。

キモチワルイから

大きなお世話やんけw と思うのだけれど、たまに人から「なんでケータイはiPhoneじゃないの?」と訊かれることがある。なんで? と問われても、最近のiPhoneはアホみたいにクソ高いじゃん($1=¥100ならそう高くもないけれど)、と思うのと同時に、それより切実で大きな理由として「キモチワルイから」というものがある。

ただ、「なんで?」と言いたくなるのもわからないではない。自分は、コンピュータ関連はリンゴのマークがついたものしか使っていないし、そもそも自分用のコンピュータはMac以外選択肢にない。はじめてパーソナル・コンピュータというモノを買った時はWindowsだったけれど、Macに乗り換えて以来、もうMacを使っている期間の方がとっくに長くなった。

そんな自分だから、ケータイだけはiPhoneでないことに、親しい人が違和感を覚えてもまあ不思議ではない。とはいえ、いちおうデータSIMを差したSE2は持っている。ただ、日常的に使っているのはPixel。

これには、自分なりの明白な理由がある。ケータイはiOSよりAndroidがいいのか? とかそういう問題ではない。正直、どっちでもいい。別にiOSが嫌いなわけでも泥が好きなわけでもない。というか泥でもiPhone同様にキモチワルイ機種は多いので、Pixelも今後いつまで使えるかは不明。グーグル次第。

いずれにしてもSE以外のiPhoneが嫌いなその理由とは、人が聞いたら、バカか? と思うかもしれないけれど、カメラ。正確にいうなら、その形状。つまり、円が二つ乃至三つ、規則正しく並んでいるのが、とにかくキモチワルイ。見ていると、ゾッとする。そういう意味では泥の中華や韓国の端末にはもっとキモいものもあり、それらはiPhoneより嫌い。縦に三つとか論外だし、酷いものだと五個の円が二列で整列しているものまであって、正視に耐えない(つまりギャラクシーとか、機能やスペック云々以前に、デザインであり得ない)。いくら高級品だとしても、タダでくれると言ってもいらない(まあタダでくれるなら貰っておいて売ればいいけれど)。SEだって、よく見れば一個の円でもポツッと開いていて結構キモチワルイのだけれど、集合していないのでまあまだなんとか耐えられる。その点、今のところPixelは帯というかバーでカメラのレンズがカモフラージュされているので安心。

要するに、もしかしたら前にもどこかで書いているかもしれないけれど、自分はトライポフォビアのケが強いので、とにかく円形の集合がキモチワルイ。なので、iPhoneの二眼三眼がキモチワルくて仕方ない。ケータイって、手元に置いておくときに、たいていディスプレイを下にして置く。なので、嫌でもカメラの円形が視界に入ってゾワゾワっとする。こんな感じなので、iPhoneで写真を撮られるのも苦手。離れていればまだいいけれど、近くに寄られると「来んな、向けんな」と思う。アップルストアとか家電屋とかの大きなiPhoneの看板ディスプレイでも、わざとカメラ側を見せているので、嫌がらせか? と思ってしまう。

トライポフォビアの場合、基本的には集合体恐怖症なので、その対象はスマートフォンのカメラのような円形に限らないところが面倒くさい。世の中には、他の形状でもゾワゾワくるものが結構ある。円ではなく四角でも、実物は特に感じないのだけれど、たとえば新宿の京王プラザホテルの写真なんかは、撮り方によってはかなりヤバい時がある。身近な例だと、これは典型的な円形だけれど、クロックスの甲の面に開いているたくさんの穴。あれは相当ヤバい。履いている時とか、とにかく見ないようにしている。あとは、タピオカ屋のでかい看板。あれも見る度にゾゾゾとなるから視界に入りそうになると目を逸らして見ないようにしている。

こんな感じなので、今のところケータイはPixelを続けて使ってきているけれど、今後、グーグルまで丸目を採用しだしたら、次はもう別のメーカーに替えるしかない。何ならXperiaでもいいかとも思うけれど、ソニーも機種によって相当キモいのがあるから(全然詳しくないのでシリーズとかはよくわからないけれど)、難しい。モデルによってはアホみたいに高いものもあるみたいだし。それでもまあ、泥なら泥で、どうせなら独自改変されていないPure Androidがいいので、やはりPixelがいいという気持ちはある。因みに泥の機能としては、画面を分割できるのがいい。上半分にブラウザ、下半分にメモアプリ、みたいな使い方が普通にできて、これはシンプルに便利。iPadは2画面を並べられるのに、なぜiPhoneでは未だにできないのか、これは不思議。あと、端末の良し悪しや好き嫌いとは直接関係ないけれど、Pixelの明らかなマイナスポイントは、イメージキャラ。なんでアイツなのか不明。もっと他の奴はいないのか? と思う。

それでも、ひとつだけ言えるのは、機種変というか別端末へデータの移行をするならiPhoneのほうが絶対に楽ということ。iPhoneからiPhoneとPixelからPixelを比べたとき、手間がぜんぜん違う。この点だけは絶対的にiPhone優位。というかiPhoneは楽すぎてレベルが違う。他人に訊かれたら絶対にiPhoneをおすすめする。

それはともかく。
これまではケータイって一括で買い切っていたけれど、なんか次はもう月千円くらいの、実質二年レンタルでもいいような気がしてきた。実際にキャリアのサイトを見ると、回線を維持する機種変でも、それくらいでPixel8や型落ちのiPhoneなどが手に入り、なんか一括で買ったのがアホくさく感じる。といっても、「月1円、2年で24円」みたいなのは、MNP限定で、更に、クソ高い別キャリアのプランと抱き合わせになるだろうから要らんけれど。自分の使い方だと、家にMaciPadがあれば、ケータイなんか何でもいい。尤も今の端末のバッテリーがヘタるか壊れるかするまでは替える気なんかないけれど。というかスマートフォンiPadって、バッテリーはヘタるけれど、壊れたことって一度もない。

ここ最近

近年最高レベルでテレビを観ている気がする。相変わらず自分の中の韓国ドラマブームが続いていて、今年の初め頃から観始めたドラマ群(「ファントム」や「マッド・ドッグ」など)は終わったものの、新たに「ジャスティスー検法男女ー」「浪漫ドクター キム・サブ」「ミッシング ~彼らがいた~」などが始まっていて、途切れることがない。尤も自分が観ている韓国ドラマはどれも旧めではあるのだけれど、これまで全く観ていない自分的には新鮮なので、面白くて仕方ない。もう終わってしまったけれど、「ペガサスマーケット」なんて、ふつうならまず観ないジャンルなのに、かなり楽しめた。後枠の「ガウス電子」もめちゃくちゃ面白い。

というか、とにかく単純に、韓国ドラマは女優さんがみんな美人なので、ひたすら眼福。たとえお直し済であったとしても、どのみち画面越しに見るだけだから、別に関係ない。「ペガサスマーケット」も、チョ代理役のチョン・ヘソンが美人で可愛すぎた。今観ている「キム・サブ」に出ている ソ・ヒョンジン、「ジャスティス」に出ているチョン・ユミ(カタカナ表記だと同業で同名の人がいてややこしいけれど)もくっそかわいい。

韓国ドラマなんて一昔前の「冬のソナタ」の頃に「オールイン」や「天国の階段」や「ホテリアー」などを観ていたけれど、その後ぱったり観なくなってしまったから、そのへんで時間が止まっている。なので、今BSで放送されているちょっと古いドラマでも、自分的には新しくて、面白く観られる。ただ、これは前にも書いた気がするけれど、韓国ドラマはどれも吹き替えではなく字幕なので、韓国語なんて何を言ってるのかさっぱりわからない自分には「ながら見」ができず、時間を完全にテレビに取られてしまう。「アニョハセヨ」「ケンチャナ」「アゲスミダ」「アラッソヨ」くらいしかわからないから、ずっと画面を見ていないとすぐ話についていけなくなる。

そして、何より。

これら韓国ドラマに加えて、ちょっと前からBS日テレで「あぶない刑事」が月金で始まってしまったから、こちらも毎日録画して観ているため、もうレコーダーが大変なことになっている。

それにしても、やっぱり「あぶない刑事」は面白い。放送時はまだ免許が取れる年齢ではなかったので、「カッコええ」と思いながら見ていたクルマがいろいろ出てくるし、これくらい時代が前になると街の景色自体を楽しめる。しかし、430やY30のセドグロは流石に古臭く見えるのに、レパードの格好良さは異質。しかも、今更ながらの発見もあった。それは、最初の頃はダンディ鷹山もセクシー大下もトオルのことを「町田」と呼んでいたこと。イメージではいつも二人とも「トオル」呼びなので、なんか変な感じだった。それと、自分でも意外だったのだけれど、話をぜんぜん覚えていない。オープニングや、エンディングの「冷たい太陽」の映像なんかは完全に記憶のままなのだけれど、エピソードに記憶がない。そして、やっぱりこの頃の浅野温子は超かわいい。そのへんの女人とはレベルが違う。

あと、ドラマとはぜんぜん関係ないけれど、たいして期待せずなんとなく録画しておいて観た「すずめの戸締り」が想像以上に良かった。ただアニメなんかほとんど見ないし、まったく詳しくない自分的には、ジブリ感が強いというか、この人の映画は初めて観たのだけれど、たぶんめちゃくちゃリスペクトしているのだろうな、とは思った。いろいろな場面で、(千と千尋か?)とか(もののけか?)とか(ナウシカか?)とか、ついそう思ってしまうくらいオマージュが凄かった。

(敬称略)

と或る、架空の事件

登場人物

  • A子 B雄の妻で子持ち。現在は再婚し、別の人と家庭を築いている。
  • B雄 死亡。自殺として処理されている。A子との夫婦仲は良くなかった。
  • C A子が当時浮気をしていた男友達。
  • D A子の兄。B雄の先輩であり、仕事仲間でもあるが、当時ふたりは揉めていた節がある。
  • E A子とDの父親。当時は警察官。
  • F B雄の父親。
  • その他 B雄などにシャブを回していた胡散臭い友人達

事案

十ン年前のと或る夜、草木も眠る丑三つ時。
突然A子から、当時の遊び相手であるCのところへ「夫を殺しちゃった」と電話がかかってくる。それを聞いてCは急いでA子の自宅へと駆けつける。
着くと、確かにB雄がなんとも手際良くナイフで刺され、血塗れで死んでいる。
「本当にお前がやったのか?」
などと詰問していると、真夜中だというのに、誰かが家にやってくる。慌てて灯りを消し、Cは家の中で隠れ、A子は寝室に入る。
家にやってきたのはB雄の父親のF。真っ暗な部屋の中に入ってきて、灯りを点けると息子のB雄が血を流して死んでいて、警察に通報。
そうしている隙に、隠れていたCは、Fに気づかれないように家から脱出。

やがて110番通報を受けた所轄の警察が臨場。このとき、警察官として同業だからか、近所に住んでいたからか、それともA子とB雄が住んでいる現場の家が自分の息子のDの名義であるからか、理由は不明だが、なぜかA子の父親のEも現れる。この父親のEはその数日前に「娘(A子)が夫からDV被害を受けている」と最寄りの警察に相談済み。ちなみにA子は同じ家の中にいたが、子どもと一緒に寝ていたので、夫の異変には何も気づかなかったと証言。

B雄は刃物で刺されて死亡していたが、凶器と思われるナイフは体に刺さったままではなく、既に抜かれている状況で、しかも自分で自分を刺したにしてはなかなか難しい傷のつき方だったが、かといって女のA子にやれるような刺し方ではなかったし、発見者で通報者の父親による犯行とも考えられず、しかもB雄はポン中でもあったため、結局、警察も(なんか不自然な死に方だけど、妻である女にやれる殺しじゃないし、ポン中なんて何するかわからんし、奥さんは同業者の娘さんだし、まあ訳わからんショーモナイ自殺やろ)と軽く適当に扱い、発作的な自殺ということにしてさっさと処理。

想像できる解の一例

B雄が自殺ではなく他殺で、しかし女のA子に実行可能な殺し方ではなかったのなら、いったい誰が犯人なのか。というか、全く関係ない第三者的な強盗や殺し屋などによる犯行ではなく、関連する登場人物がAからFの六人で全員で、この中に犯人がいるとしたら誰なのか。関係者としては他にもB雄にシャブを回していた悪いお友だち達なんかいるだろうだけれど、事件には直接関係はしてなさそう。

実はCがやった、というのも考えられる。A子から「殺しちゃった」という突然の真夜中の電話というのが嘘で、本当はA子と結託し、というか薬物に溺れていてしばしば暴力を振るってくる危険人物の夫を自殺に見せかけて殺してくれ、そうしたらあんたと一緒になれる、みたいに上手いこと言われて頼まれ、殺した、という図も考えられないではない。惚れている女に頼まれたらそれくらいする男はいるかもしれない。B雄のDVに関してはA子の父親によって警察に相談済みだから、信憑性の裏打ちも問題ない。

しかし、それはあくまでもそういう設定の絵に過ぎず、実は更にその絵を内包する別の大きな絵を描いた者がいて、当日の夜中にB雄の父親さえやって来なかったら、本当はCも殺し、B雄とCがA子を巡る痴情の縺れから喧嘩になり殺し合いになってしまった、という構図を完成させる予定だったことも考えられる。つまり、何者かがB雄を殺した後に、A子に呼ばれてCがノコノコとやってきた時にはそのまま家の中に潜んでいて、隙を見てCも殺し、まるでB雄とCが殺し合いの喧嘩をしたかのように演出し、立ち去り、そのまま朝になって、A子が起きてくると家の中には血塗れの死体がふたつ転がっていて、びっくりしながら慌てて警察に通報、という筋書きの完全犯罪が成立する。争った二人とも死んでいるし、なんならB雄が夜中に突然やってきたCに激昂し、殺してしまい、しかしふと我に帰ったら自分のしでかしたことの重大さに怖くなって発作的に自殺を図った、なんてお話が成立すればもっとも破綻がないのだが、B雄の父親が真夜中に登場という想定外の展開によって全ての歯車が狂ってしまったため、頓珍漢なことになってしまった。

そう考えると、B雄が自殺ではなく他殺なら、果たして実行犯は誰なのか。そもそもB雄の父親のFが家にやってきた時に、家の中にいたのはA子とCだけだったのか。実はもうひとり、誰か潜んでいたのではないか、という疑念が生ずる。

B雄は自殺ではない。
A子は全体図を承知していたかもしれないがB雄を殺すことはできない。
Cは、本人の言葉を信じるなら、やっていない。というかどのみちA子とB雄は上手くいってなかったのだから、Cにはとくに殺す理由がない。
B雄の父親のFには息子を殺す動機がないし、自分でやったなら不自然極まりない真夜中という時間帯にわざわざ息子の家に来て死体を発見し警察に通報するなどという意味不明なリスクを犯すとは思えない。
そして、さすがに現役の警察官であるA子の父親であるEが犯人ということは、やはり動機がないし、ディレクター的な役割として全てを承知している立場だった可能性はあるものの、実行犯としてはまず考えられないし、いくら警察官といっても「他殺」を「自殺」にできるほどの権力などない。

と、なると、登場人物の中で残る人物は一人しかいない。ポイントは、この残ったひとりに、確固たるアリバイがあるのかどうか。あれば振り出しに戻るし、なければ疑念が深まる。しかし事件発生時刻が一般的な人なら通常は寝ている時間帯だから、「家で寝ていた」と主張されたらどうしようもない。そんな時間帯にはアリバイなんか証明できなくて普通。世の中のほとんどの人だって、夜中の二時や三時の自分のアリバイなんか証明できない。あとは、動機。人を殺すなんて生半可な気持ちでやれることではないから、それ相応の動機が絶対に必要。それほどまでの殺害動機があったのかどうかも解明しなければならない。

そして何より、もしもその残ったひとりが犯人となれば、A子の親族が犯人ということになるから、現在のA子の再婚相手が困ったことになる。もちろん現在のA子の夫が事件そのものに関与していた可能性はゼロだが(A子と出会う前のことなので)、だとしても現在のA子の夫の立場的に、自分の妻が殺人犯の妹(しかも事件に関与している可能性あり)、というのはそうとうまずいし、絶対に認めるわけにいかない。

いずれにしても、ひとまずA子の現在の夫の立場は横に置いておくとしても、今更ながら実は『事件』だったなんてことになれば、所轄の警察の杜撰な初動が問題になるし、十ン年と放置し続けた警察組織の体制も弾劾されかねず、警察のメンツ丸潰れ不可避。

よってこの架空の事件はポン中の『自殺』で押し切るしかない。

ついに真打登場

今夜19:30から、NHKの未解決事件で「下山事件」。
このシリーズは大好きで、第一回のグリ森から全部観ているけれど、ようやくキタ。
下山病患者(自称)の自分としては楽しみでたまらない。リアルタイムではちょっと観られないので、録画準備完了済。日曜にじっくりと観る予定。

www.nhk.or.jp

暴走する蚯蚓

最近発売になった新製品のボールペン、ジェットストリーム シングル(ライトタッチインク)を入手したのだけれど、書き心地が軽いってものではなく、まあ書く紙にもよるのかもしれないけれど、ヌルヌルというか、つるっつる。ただでさえ下手くそな字が、スルスル書けすぎるせい(おかげ)で、もうミミズが這っているというレベルを超越して、ミミズが暴走している。

自分はもともと油性ボールペンは、ジェスト派ではなくアクロボール派なのだけれど、今回のジェストの書き心地は、最早「軽い」というより「滑る」という感じで、どちらがいい、と比べる対象ではなくなってしまった感がある。どちらが良いとか悪いとかではなく、別物っぽい。

たぶん、字が上手い人はいっそう流れるように上手く書けて、逆に自分のようなただでさえ下手な人はいっそうヘタクソなミミズっぷりが増長しそう。たとえば本を読みながら取るメモなんかはスピード優先なので酷いものだけれど、ゆっくり丁寧に書くと、確かに気持ちよく書けて、筆記感がかなり良い。アクロ派から転向するかも。というか、おそらくそのうち0.7の替芯を買ってきて入れ替えると思う。この書き心地の快さは芯が太い方がもっと良さそうな気がする。

あと、どうでもいいことだけれど、今使っているケータイとお揃いのようなくすみ系の軸色が良い。というか軸そのものが良い。

www.mpuni.co.jp

さっさとヤル

単なる性格の問題だろうけれど、物事を先送りにすることが嫌というか、どうにも気持ち悪いので、なんでもさっさとやってしまいたいタチ。先送りにして、その結果、べつにやらなくて済むなら、もちろんやらないし、だらだらと放っておくけれど、どうせやらなくてはならないのなら、もうとにかくさっさと片付けてしまいたいし、片付けてしまわないととにかく落ち着かない。

たとえば、夏休みの宿題とか、ギリギリまでやらずに終わりの頃になってようやく追い詰められつつやる奴がいるけれど、あれが個人的には理解できない。やらなくていいなら、やらないけれど、夏休みの宿題なんて明けたら絶対に提出しなければならないのだから、自分は夏休みに入ったらすぐさっさとやってしまっていた。ざっくり言うなら、七月中には終えて、八月いっぱいは遊んでいた。それはべつに自分がいい子ちゃんだったわけではぜんぜんない。むしろ野比のび太レベルの極度のサボり魔なので、放っておいたらずっとやらないとわかっている。というかさっさと済ませて宿題のことなんか忘れたかった。なので、絵日記とか昆虫や植物の観察日記みたいな、ダラダラと毎日やらなければならないものが嫌いで嫌いで仕方なかった。とにかくもう昔から今まで一貫して「コツコツと地道に」みたいなことが超絶不得意。なんでもさっさと一気に済ませたい。

基本的に自分は、やらないでいいことはやりたくないし、やらないタチ。超面倒くさがりなので、その部分にはガキの頃から全くブレがない。とにかく何をやるにしてもまず「ああ、めんどくさ」と思う。でも、その次の段階で選択肢がふたつに分かれる。

その選択肢とは「で、どうすんの? やるの?」と「やらないの?」の二択。そして、どうするか考え、結局いつかはやらなければならないのであれば、さっさと猛然と着手する。しかし、別にやらなくてもいいんじゃね? 的なことと判断したら、ぜんぜんやらずに放置。そういう意味では、0か100か、でしか判断しない。適当にだらだらやる、という中間はない。白なら白、黒なら黒で、濃いグレーとか薄い灰色とかオフホワイトとかは、ない。濃いグレーとか薄い灰色とかオフホワイトとかの場合は、その状態がゴールに設定されている時。

よく「明日やれることは明日やればいい」みたいなことを言うけれど、これは尤もだと思う。ただ、自分の場合、明日やれることでも、もし今日やれるなら、今日のうちにさっさとやっつけてしまいたい、と考えてしまう。これはもう単なる性格なので、直らない。もちろん、かといって、他人にも「今日やれるなら今日のうちにやれや」とは思わないし、強制もしないし、しないことを否定的にも思わない。それはその人の自由。ただし、「明日」と言いながら、「明後日」「明々後日」とどんどん先延ばしにして、結局、ケツに火がついてからドタバタ大騒ぎしながらやる奴を見ると、バカか? と思ってしまう。むしろとことん先送りにするなら、そのまま放り出しちまえよ、と思うし、自分ならそうする。

たぶん他人からしたらそうとう面倒くさい人間だろうし、自分でももうちょっとなんとかならんか、とは思うけれど、どうにもならないからどうしようもない。

なので、物事を先送りにする奴って、かなり嫌い。というか、はたから見ていてイライラしてくる。正確にいうなら、べつに物事を先送りにするのはいい。ただ、だったら、後からもやるな、と思うし、それ以上に、後からバタバタ忙しそうにやっているところを見せるな、と思う。後から慌ててとか、後からグチグチ文句垂れながらとか、が嫌でたまらない。どうせ結局やるなら、さっさとやればいいのに、と思うし、で、文句言いながらも結局やるなら、最初から文句言いながらやれ、と思ってしまう。自分だって、やりたくないのにやらなければならず仕方なくやる場合、さっさとやることはやるけれど、かなりブツブツ文句は垂れるので、文句を言うこと自体は全く否定しないし、できない。とはいえ、嫌いといっても、それは「人間として」という意味では無いので、そのことで誰かを嫌いになることはない。べつにそういう奴ならそういう奴でいいのだけれど、そういうスタンスが嫌いというだけ。そもそも自分は他人のやることにどうこう言えるほどの人間ではない。

とにかく自分は、人類最高レベルのだらしない人間だという自覚があるので、たとえば誰かとどこかで待ち合わせとかする場合に時間が決まっていたら、交通事情等どうしようもない不可抗力の問題が発生しない限り絶対に何分も前にその待ち合わせ場所に着いているし、何なら三十分前とかもふつうにある。これはもう病気みたいなもので、待ち合わせの約束だけでなく、病院や美容院などの予約の時間もそう。必ずだいぶ前に行ってしまう。で、早く着きすぎたら、近くのどこかで時間を潰す。病院なら受付だけ済ませて、あとは時間まで診察室前の広い待合スペースではなく、ロビーみたいな場所で本を読んだり音楽を聴いたりして過ごし、予約の時間の十分前くらいに診察室前へと移動する。

こういう性格なので逆に、待ち合わせとか予約とか時間を指定されることが大嫌い。電車とか飛行機とか、乗り物の予約も嫌い。地下鉄みたいに、駅に行ったら来た列車に乗ればいい、みたいなパターンが一番好き。

要するに、先の予定を綿密に立てる、みたいなことが超苦手。というか、できない。そういう意味では間違いなく欠陥人間だという自覚が、ありすぎるほどある。