真冬でも冷

おまへ、ちょっと頭おかしいんじゃねーの? とよく言われるけれど、自分はクソ寒い真冬でも蕎麦はざるそばを食べる。うどんは冬になればたいてい温かいモノを食べるけれど(それでもたまにはぶっかけを食べるけれど)、蕎麦はまず冷たいざるそば。温かい蕎麦を食べるのは、どん兵衛とか緑のたぬきとかインスタント系くらい。

しかも、全く粋な人間ではないので、ツユにはどっぷりと蕎麦を浸して食べる派。半分くらいをツユにつけてお上品に食べるという正統派な食べ方はしない。マナー的にはアウトかもしれないけれど、ふつうの蕎麦屋でもそうやって食べている。ま、ざるそばはイオンのフードコートみたいな場所でも食べるけれど、そういうところでは特に何の遠慮もなく、どっぷりと浸してズルズルと食べる。

京都に、スティーブ・ジョブズが贔屓にしていたということで有名な蕎麦屋があるけれど、以前あそこでもそうやって食べた。だいたいあの蕎麦屋は世界の大富豪の贔屓の店にしてはふつうに庶民的な店なので(構えはシックだけれど)、自分のようなド庶民がド庶民チックにそばを啜っても顰蹙の目で見られることもない(口に出さないだけで顰蹙を買っている可能性は否定できないけれど)。

ま、そんな特別な蕎麦屋ではなく、普段使いの店でも、ツユにはドップリ浸けて食べる。というか個人的に、蕎麦はしっかりとツユに浸けた方が絶対美味しいと思う。そして、季節に関係なく、蕎麦はいつでも冷たい方が美味い。唯一の例外は年越しそば。これだけはさすがの自分も温かい天ぷらそばを食べる。

温かいモノより冷たいモノが好きな理由は単純に自分が猫舌のせいもある。味噌汁なんかでも、具の豆腐なんか熱くて手強い。

温かいうどんといえば、先日、丸亀のうどん弁当を初めて買ってきて食べた。そうしたら、想像以上にちゃんとふつうに丸亀のうどんで、美味しかった。しかも相変わらず丸亀は麺がボリューミーなので、うどんだけでやたら腹が膨れた。うどんは、とりあえず京都と奈良の市内に美味しくてお気に入りの店が一軒ずつあるのだけれど、ふだん食べるなら、丸亀とはなまるで充分美味しい。

しかし安い外食系は、回転寿司が足並み揃えながら勝手に没落していったので、丸亀の天下はとうぶん安泰っぽい。スシローなんてあまりの小ささにもはやミニローなのに値上げしてるし、一回ひとり二千円近く出すならそのへんのふつうの寿司屋で食えるし、何ならスーパーとかに入っている魚屋の寿司の方が「お得で美味い」まである。