もう戻れないカラダ

去年から本格的に日傘デビューしていて、今年も既に日差しのキツい日は差しているのだけれど、男の日傘のイメージがイマイチかもしれないことはともかく、もう夏は手放せなくなってしまった。差すのと差さないのとでは路上での体感温度が全く違う。掻く汗の量も違う。もう戻れない。

しかも今年は先日、新調した。去年から使っていたモノはジョーカノのお古で、黒地に金の模様がプリントされたモロに女物だったので、差しているとそこはかとなくチンピラ感が漂っていたのだけれど、このまえ傘を畳んで腕に引っ掛けながら地下街を歩いていたら床に落としてしまい、そうしたらプラスティック製の持ち手の先端部分がパキンとすごい音を立てて割れ、折れてしまった。なので、まあ柄の曲がった先端部分がないだけで、別に傘としての機能は損なわれていないからそのままでも差せないことはなかったのだけれど、折れた部分が尖っていて危ないし、ちょっとみっともないので、新しく買った。一応、綺麗に真っ二つに折れたので、分離してしまった先端部分は拾っておき、帰ってきてから接着剤でくっつけてはみたけれど、うまくくっつかなくて早々に諦めた。で、新しく買おうと思ったのだけれど、ただ、メンズ用がどういうところで売っているかよくわからなかったし、そもそも高そうだったので、結局また女物にしてしまった。それでも今度は割と地味なやつにしたので、チンピラ感はかなり薄らいだ。

というか、もう男も暑ければ、四の五の言わず日傘を差した方がいいと思う。とくに今年はいろいろなところで既に言われている通り、普段なら非難されるに違いない人混みでも、ソーシャルディスタンスを保つツールとして役立ちそう。値段も、あれこれ拘らなければ、千円くらいからある。自分が買ったのも税込みで二千円以下だけれど、とくに問題はない。雨用の傘はやはりそれなりにしっかりしていて大きくないと嫌だけれど、日傘なんて夏の短期間の昼間にちょっと差すだけだから、別に何でもいいと言えば何でもいい。それでも、たとえば浅見光彦のお母さんみたいな和服のおばあちゃんが差しているような白っぽくてヒラヒラが付いているようなレース系のモノは流石にちょっと避けた方がいいかも。

そして、どうせ買うなら、できれば晴雨兼用ではなく日傘専用の方がいいとは思う。やはり専用の方がしっかりと熱や日光やUVをカットできる気がする。あと、色は明るめより黒っぽい方が良さげ。

正直、もちろん「似合う・似合わない」という相性はあるだろうけれど、男が女物を使っていてもそんなに違和感はないから、安く済ませたいなら女物もアリだと思う。どうせ夏場の炎天下でしか差さないのだし、小さくて華奢な女物なら軽いから、差さずに持ち歩く時も便利。まあ、持ち歩くことを考えると、折り畳みがいいという人もいるだろうけれど、自分はいちいち広げたり仕舞ったりが面倒くさいと感じるタチなので最初から折り畳みは買う気がなかった。そもそもふつうの雨用でも折り畳みは使わないし、一本も持っていない。

とにかく。
いったん差してしまえば(男のくせに日傘かよ)的な気恥ずかしさなんて、その快適さの前に霧散するから、夏の日差しがクソ暑くて嫌だ、という男子はもう日傘ボーイズ or 日傘オジサンズになってしまった方が楽だと思う。ほんとうに炎天下の路上での体感温度が全然違うから。

帽子でもいいかもしれないけれど、帽子は汗をかいてくるとやはり頭が熱くなってくる。その点、日傘なら風通しがいいから、汗をかいても頭が蒸れるようなことがない。デメリットなんて、荷物が一個増えることくらい。でもそれを上回るメリットがある。

ところで、暑い涼しいといえば、今は正直、日傘よりマスクの方が問題としてはシリアス。そこでミズノのマウスカバーの抽選に家族中のメアドで申し込んだのだけれど全部撃沈。周りのみんなも「当選した奴なんかいるのか?」と言いたくなるくらいみんなハズレ。しかしこの先、冷感マスクは命綱になりそうなので、どこかにないか? と探したらアルペンで扱っているようだったので、ダメ元で昼間の移動中にデカい店舗へ寄ってみたら、売っていたので入手。ただ、色が黒しかなかったので(どうしようかなー)と思ったのだけれど(個人的に黒いマスクは嫌いなので)、この期に及んでそんな選り好みはしていられないので買った。あと、カラフルなプリント柄のモノが数量の縛りなく予約可能だったので、その場で見本の画像を写真に撮って家族に送信して選ばせ、自分の分も含めて5枚ほど予約してきた。

まあ、予約分が届くのはまだ先だけど今月中には手に入るみたいなので、とりあえずこれで夏のマスクはなんとかなりそう。因みにこのマスク、生地の感触はそれこそユニクロのエアリズムの肌着に似ていてツルツル。涼しさのレベルはよくわからんけど、少なくとも不織布のやつよりはかなり涼しい。ただ、使い捨てマスクに慣れていると、耳にかけるゴムがちょっと硬めで、最初のうちは少し痛かった。でもすぐ慣れた。因みに予約してきた方はゴムの部分が一体化されていて、別モデルっぽい。

で、そのうち夏が去り、暑さが和らいで涼しくなってきたら、当分マスク姿は常態になりそうなので、ボヘミアンズのマスクを買うつもり。いつもビーニーを買ってるセレショで扱っているかどうかわからないけれど、もはやこの先のマスクのファッションアイテム化は不可避。