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​​ふと気がつけば、もうひと昔前になることにちとビビるのだけれど、約十年前、ほとんどゲームには興味のない自分がXbox360を買った。ゲームなんてiPhoneやiPadでさえビリヤードやソリティアみたいな隙間系しかやらないのに、なぜ据え置き型のハードを、それもニンテンドーやPSではなく国内ではマイナーなXboxを選んだかというと、単にXbox専売の、様々な車で自由にハワイのオアフ島を走り回れる『Test Drive Unlimited』というゲームがやりたくなったから。で、店に行くとブルードラゴンというRPGが同梱になっているハードがあったので、TDUと一緒に入手した。

以来、ひたすらオアフを走り回った。同梱されていたブルードラゴンはほとんどやらず、別のゲームもひとつも買わず、そのXboxは、うんざりするほどいろいろ故障しながらも、TDU専用機として稼働し続けた。そうして時は流れ、気づくといつしか登場する車は最新でも10年落ちのモデルばかりになっていたけれど、飽きることなくプレイし続けた。

しかし去年、問題が起きた。テレビが壊れて買い換えた時、自分のXboxは初期型なのでHDMI端子がなくVGAだかで繋いでいたのだけれど、新しいテレビにはその端子がなかった。つまりハードが使えなくなってしまった。電気屋へ行くと、いちおうVGAからHDMIに変換するアダプタみたいなものが売っていたけれど1万円近くしたし、10年前のハードにそんな投資はもうしたくなかった（一万出せば中古の本体が買える）ので、仕方なく寝る部屋に置いてある古い小さなテレビに繋いだ。そちらにはVGA端子があった。ただ画面が小さいので、なんかイマイチで、だんだんやらなくなってしまった。

そして結局、去年の末、ついに新しいXboxを手に入れた。理由は、もうTDUはできないけれど、代わりに、というかその上位互換のようなゲームの存在を知り、それをやりたくなったから。そのゲームは『forza horizon 4』。たまたまそのゲームのことを知って興味が湧き、しかもたまたま年末のそのタイミングで、forza同梱のモデルが五千円引きのセールをやっていたので、即決した。まさに「今、買え」と言われているとしか思えなかった。ただ、同梱というから以前のブルードラゴンのようにディスクが入っているのかと思ったら、時代は知らないうちに進んでいて、ダウンロード版のコードが付いているだけだった。

それはともかく、何はともあれ設置してセットアップすると、早速『forza horizon 4』をダウンロードした。想像していたよりボリュームが大きかったので時間がかかったけれど、やがてプレイ可能になり、開始した。

そして、あまりの画質の良さに感動した。まさに4Kテレビの本領発揮という感じだった。ゲーム自体も、同じようなドライブゲームでも、もうあらゆる面でTDUより進化していた。しかも、車なんかぜんぜん詳しくなく、ゲームに関してもど素人でヘタクソな自分のようなレベルでも充分楽しく遊べる。なんか、一度プレイし始めると、2、3時間経っていたなんてザラ。この没頭感は、ふつうにヤバい。時間がいくらあっても足りない。ぶっちゃけ「このクオリティで舞台がイギリスじゃなくオアフなら個人的には完璧なのにな」と思った。

何よりこのゲーム、車の種類がバラエティに富んでいていい。高価なスーパーカーだけでなく、安価で地味な車もあって、むしろそういう車の方が運転しやすいので、専らランクの低い車でまったりと走らせながら遊んでいる。中でも、リアルで免許を取ってすぐの頃に中古で安く買って少しの間乗っていたCR-Xまで収録されていたので、懐かしさのあまり感動しながらもちろん手に入れた。また、同じような時期に友達らが乗っていたシルビアとかサバンナRX-7とかもあったので、買い漁った。

なんかこの新しいXboxもこの先、360同様、他のソフトを買うことなくforza専用機として稼働し続けそうだけれど、このハードは買って本当に良かった。ゲームど素人の自分にはちと高い気がしないでもないけれど、たぶんまた10年は使うだろうから、ま、良しとしておく。

それでも、ただひとつ、気に入らない点はある。それは、ワイヤレスのコントローラが結構頻繁に切れること。本体の設置場所が悪いのかどうかわからんけれど、調子の良い時もあれば、切れまくる時もあり、もう面倒くさいのでUSBケーブルを買ってきた。有線にしたら全く問題ない。なので、そのうちにサポートに訊くかもしれないけれど、今のところはそのままやっている。

あとは、TDUが後方互換に対応してくれれば文句なし。つか、何気にニーズはあると思うのだけれど。調べてみると、360に同梱されていたブルードラゴンの方はもう後方互換に対応しているっぽいし。